―Destiny―



起こされたと思えば、ラーメンというこってりとした食べ物の話。

真菜はしばらく言葉を失っていた。



「今すぐってわけじゃないよ。一時くらいでいいから」


『うーん……。いいよぉー……』


「やったぁ! じゃあ、一時に現地集合ってことで!」



真菜の返事を聞くと、あたしは大喜びして電話を切った。



一時までのこの、微妙な二~三時間。

【来来軒】に行けるという喜びと興奮をどこにもぶつけることができず。

微妙にモヤモヤとした気持ちになる。


家にいたって、何にもすることないなぁ。

ちょっと早いけど、【来来軒】の近くをブラブラしていようかなぁ。


思い立ったらソク行動。

あたしは財布と携帯をバッグに入れると、そのまま家を出た。