「柚羽さんが何かメッセージを残していたら……。もしかしたらそれが、お母さんの気持ちを動かすきっかけになるかもしれない」
お母さんといつも一緒にいた、親友の柚羽ちゃん。
その柚羽ちゃんからの言葉があれば、お母さんの凍りついた心も融け始めるのかな。
――誰も責めずに、許してほしい。
死の前日に、そんな願いを誰かに送ろうとしていた永輝さん。
永輝さんは、これから起こることを予測していたのかな。
そして、似たもの同士って言われていた柚羽ちゃん。
お母さんも言ってた。
自分のことはいつも後回しだったって。
永輝さんと同じ価値観をもつ柚羽ちゃんも……。
そんなメッセージを、この世のどこかに残しているのかな。
