二学期の終業式はクリスマスイブだった。

昨日の夜から降り始めた雪は、みんなの期待を受けて街中を真っ白な世界に塗り替えてくれた。



「今日は奏汰くんに会えるの?」



終業式を終えて、体育館から教室に移動する途中の渡り廊下。

真菜が少し心配そうな顔で訊いてくる。



「ううん。奏汰、今日は店が休みで大将の用事に付き合うんだって。あたしは家族と一緒に過ごすんだ」



笑って答えたあたしに、真菜は沈んだ声で「そっか」と返した。



「まだ……、認めてもらえないの?」


「――うん」