十一月も終わりに近づくと、街中はクリスマス一色。


大きなクリスマスツリー。

目がくらむような電飾。

サンタクロースのような服に身を包む、ショップの店員。


みんなの顔がほころんでいるように見える。



――でも……。



「柚。最近、携帯の利用料が増えているわよ」


「……ごめん。真菜と話し込んじゃって」


「本当に真菜ちゃん? お母さん、真菜ちゃんに聞いてみるわよ?」