――おまえたちは、この場所で幸せになるんだ。 先生の言葉が、胸に重く響いた。 同時に、やっと目が覚める。 ――お母さん、ごめん……。 あたしは奏汰が好きなんだ。 奏汰に別れを告げられても、このままじゃ納得いかない。 ちゃんと奏汰と話をしよう。 あたしの気持ちを伝えよう。 学校からの帰り。 あたしは毎日のように、【来来軒】の前で奏汰を待つ。 直接連絡をしたけれど、 メールも電話も、全部、着信拒否されていた。