「……あたしも、バカだったわ」 ネギを刻む手を休め、かんながポツリと呟く。 「柚ちゃんのお母さんが、柚羽さんの親友だって知っていたのに……」 「うん」 「無理やり柚ちゃんを家まで送って行くなんて……」 かんなは衝動に駆られた行為を、永輝くんを『殺す気があった』と自ら嘘をついた。 そして、八年という長い月日を冷たい塀のなかで過ごした。 けれど、かんなの罪に対する償いはいまだ続いている。 「諒子さんに会って、きちんと謝罪したい。そう思い続けているのに、あたしはいつも逃げてばかりね」