奏汰とはもう会うな。 そう懇願したお母さん。 あたしはそのことを、奏汰に話せずにいた。 なにも知らない奏汰は、いつもどおりあたしに連絡してくる。 【今日会える?】 あたしは……。 お母さんの目を盗んで、奏汰に会いに行くことを選んだ。 好きだから。 会いたいから。 何を言われても、それだけは譲ることはできない。