「柚、どうした?」 呼びかけに反応しないあたしの隣に、奏汰がやって来る。 あたしは写真を奏汰に見せながら口を開いた。 「この写真……」 「あぁ。この真ん中にいるの、俺の叔父さん」 「そうじゃなくて。……永輝さんの両脇にいるの、あたしのお父さんとお母さんなんだ」 「……えっ?」 奏汰と、奏汰のお母さんが同時に声をあげる。 奏汰はあたしの手から写真を取ると、目を凝らしてお父さんたちを見た。 「あぁ、言われてみれば……」