驚いたのは、その人が奏汰と同年代くらいであることと……。

奏汰にそっくりだったこと――。


もしかして、奏汰のお父さん……?



「あぁ、あれ?」



ソファから写真を凝視しているあたしに気づいたお母さんが口を開いた。



「奏汰の……お父さんですか?」


「いや、違うよ。奏汰の父親はどこかで生きてるんじゃない? あいつが小学校入る前に離婚してそれきりだから知らないけどさ」



お母さんは鼻で笑い飛ばした。


離婚……。

奏汰、お母さんと二人きりなんだ。