涼と出会った時の私は、僚二との悲しい思い出の中に、閉じ篭っていた。



そこから引っ張り上げてくれたのは……涼。



涼との出来事の1つ1つが、その悲しい思い出をオブラートで包んでいった。



結して忘れる事は出来ないけど、心の奥の引き出しにしまえそう。



僚二との悲しい海の思い出を胸にしまって……。





──そして。──





私は涼と未来へ、1歩踏み出した。





2009.5.25   <Fin>