“ヒジリ”の力もあった事から、死は免れた。

一息入れて落ち付いた頃、セイルは2人に事の事実を全て話す。

言わなければぎくしゃくしたままであったからだ。


「兄さん、身体は平気なの?」

「お陰様でなんとかね。そうでなければ、話す気にはなれないよ」

「それもそうだね……」


2人に語った事実は信じ難く、衝撃的な物であった。

彼が最初に発した言葉は特にそうだ。


「僕は、1度殺されている。セリルの知らない所でね」


セリルは言われる今の今までその事実を知らなかった。