「まあ、でもあれってさ」

光がニヤリ、と笑った。

「停学とか補導とか、他人の世話になったら…っていう話やろ?
むっちゃんが朝、無事に帰ってきたら別に問題はないんと違う?」

あっけらかんと、光は言ってのけた。

「確かに!」

今まで黙っていた真由が急に話に入る。

「ね、そーちゃん。
二人が無事に帰ってきたら、許してあげて?
むっちゃんがレースに出なければ、知樹もショックを受けるから」

みんな一斉に知樹を見つめる。

三つ子達で布団に丸まって何やら話をしていたが、その視線に気がつき、不可解な顔をしながら知樹は自分を見つめる大人達を見つめた。