「おかみさん、 そろそろ坊ちゃんを 拝ませてくださいよ」 厨房の職人たちが、 仕事のあい間をみて、 私に声をかけてくる。 「はいはい、 わかってますよ。 もう少し丈夫になったらね。 それより、新しいメニューのほうは どうなってるんだい?」 従業員たちには、 何度せがまれたか分からないが、 私は話を逸らして、 孫の話をかわす。