「いやぁ、山道でジャンプを読むのは金輪際しないよ」

木陰に消えたJを待つこと2分。
アホが爽やかな顔で、帰ってきた。


しかも、急ブレーキの際に、
前のシートにぶつけた額が、
ギャグみたいに赤くなっている。

Jがドアを開けると、
外の少し暖かい空気と、
特有の匂いが入ってくる。


「シートベルトって、偉大だよなぁ。まさか、こんな伏線回収があるとは」


いやぁ、ダブルでミスった。と笑いながら、Jは、今更シートベルトをカチャカチャとした。


ここに来て、今作初のミスりが、二つ同時に出るとは(みなさん、お待たせしました!)。