「ありがとう、ミキ」と言って、お母さんは私に抱きつく。 ハグすればなんでも水に流してくれると思っているお母さんだけど抵抗することはできない。同級生のように接してくれるお母さんが私は大好きだ。 でも、これで今月のお小遣いがもらえなくなったことが確定した。 「お母さん、明日は何時頃帰ってくるの?」 お風呂に入ろうとしていたお母さんに私は尋ねた。 「今日よりは早いと思うけど……7時半になっちゃうかな」 「わかった」 お母さんがお風呂に入っているとき、私はヤギさんの執事にメールを打った。