ストローでジュースを一気に吸う。

涙のせいで少ししょっぱ…



「…ゴホッ……!!?」



いや、少しどころじゃない!

かなりしょっぱい!!!



「な…に…これっ!?」

「あははは!ひっかかった!!」



バンバンとテーブルを叩きながらお腹をおさえて笑う美奈。



「いっつもそうなんだから、エリは」



そういえば前にも、こんなことがあった

二人で出かけて、私がトイレに行って戻ってくるたびに、いつも私のジュースには大量の塩が入れられてて



「ほんと、警戒しなよもっと」



いたずらっぽく美奈が笑った。



「ひどっ…!」



私はむせながら美奈の前に置いてある水を飲みほした。

でも…



「…ゴホッ……ケホッ…!!?」

「あはははは!!!」



まさかの二重トラップ…


でも、なんだかあの頃に戻れたみたいで嬉しかった。

ううん、あの頃以上になれたんだ。

それが、すごく嬉しかった。