少しの期待を抱きながら、居間に駆け込む。 ………誰もいない。 玄関を確認した。 昨日は執事の靴があったのに。 やっぱり、終わりなんだ。 これから、また変哲のない毎日が始まる。 不満はない。 いいんだよ。 いいんだけれど。 いいはずなんだけど。 私は諦めた。 日常が帰ってきたんだ。 むしろ、喜ばなきゃ。 喜ばなきゃ、やってられない。