「あは」
燃え盛る工場を遠巻きに眺めてたら、自然と笑いが出て来た。
「あははは……っ!ありがとね、あんたら!」
偽幼なじみの頭をぐりぐりして、
執事の肩をべしべし叩き、
不良の髪をわしゃわしゃ乱し、
先生の背中をべちべち触り、
俺様の腎臓をがつがつ攻めた。
「由香様……ケガしてる所は触らないでください」
「あんた、ケガしてんの?ツバつけたげる、ツバ。おら、おら」
「な、なすぐりつけるのはちょっと……」
ははは。
おもしれ。
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