その夜も当然のようにナツキは俺のベッドに入ってきた。

そしてナツキが擦り寄ってくるので、俺は腕枕をしてやる。

まるで本物の恋人同士みたいだ。

ナツキの小さな頭は、俺の肩のくぼみにぴったりとおさまった。


「……ナツキ」

「なぁに?」


眠そうな声でナツキは顔を向けずに答える。


「昼間は何をしてたの?」

「このあたりを散策してた。見つけたスーパーでお買い物もしたわ」


この辺りをよく知らないということは、この辺の子じゃないんだな。

まだ聞きたいことはあったけど、ナツキが寝息をたて始めたので、俺も仕方なく目を閉じた。