悪逆の檻





「愛ちゃんは、ホントすごいんですよ! 引き分けでも、助かるって見つけたんですから。 えっへん」


「やめてよ、恥ずかしいじゃんか」



楽しそうに、奏とじゃれ合うそぶりを見せながら、

頭だけは、記憶に全能力を費やす。




3人で助かる道はない。

最低でも2人。

最悪なら、1人。





カードをめくる。





揃わなかった。