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「うぃーっす」




部屋に入った、尊【たける】を待っていたのは苛立ちだった。




部屋の真ん中のテーブルに、足を置き、椅子を傾け、ぐらぐらしている男がいた。





「チッ」


無意識に、舌打ちする。

この手のタイプは、どうも神経を逆撫でられる。




生理的嫌悪感。




まぁ、ぶっ殺す分には、気楽でいい。

こういう、ムカつくやつはいつだってぶっ潰してきた。


だが、腹が立つ。



いや、ゲームが始まるまでの辛抱だ。

始まってしまえば、この苛立ちの分も上乗せできる。


「ババ抜きだ」

椅子に座り、短く言い放つ。




男は足を下ろしたが。


「了解っす。 俺、抜けますね。 あ、俺、馬場って言うんすよ! マジうける。 うけるっしょ!? よろしく~っ」



ヤべぇ、今すぐ、ぶち殴りたい。



「黙れ、うぜぇ!!」


机に、拳を叩きつける。

ミシミシと、机が揺れた。




「はやく、配れ、おらぁ!!」

気のまま怒鳴り、机の足に蹴りを入れる。

手は出さない。
腹が立つが、まだ、我慢だ。





「ちょちょちょ、こっわいなー、ビビりんご・スターなんすけど。 楽しくいきましょうよ。 そんなゴリラみたいな鼻息で! 彼女できないっすよー!?」