それだけ言って、部屋に行った。 パタンと扉が閉まると同時に、俺は訪ねていた。 「一応聞いとく。今日、なんで俺を探してた?」 聞いたとたんに彼女の顔が曇った。 「……梅亜、どうするのかなって……」 「悪かったな、メール返せないで」 「こちらこそ、押しかけるようなマネ……」 あの時は決めていなかったんだ。 でも、あれからちゃんと考えた。 やっとさっき決めたことがある。 「峰、俺はやっぱりこのまま復帰する気はない」 「なんでっ!?」 「大切なものを……もっと大事にしたいと思ったから」