でも、そうすると菅原との時間が減る。

それは避けたい。

菅原まで辛くなるようなことはしたくない。

今の俺に菅原がいなくなったら、禁断症状がでそうだ。

やっぱり歌は好きだけど、今の俺は大切なモノを見つけてしまった。


何かを求めて歌手になった。

でも本当に手に入れたかったモノは普通の生活の中にあったんだ。

だからもう必要ない。

俺的には必要ないんだ。


でも、ファンになってくれてた奴はどうなる?

俺は別にどうでも良いことでも、ファンはファンである限り、俺を待っているはずだ。


実際に颯だって俺のファンだった。

戻るかもしれない話をしたとき、待ってましたって目をしていた。

あの目が数万とあるんだ。


確かに、いつかはやめなきゃいけないときがくる。

始めがあるなら必ず終わりがある。

でも、それは早すぎるような気もする。