ってか颯、なんてタイミングで来るんだ?

Qである菅原の弟ってことはなんとか伏せておきたいけど……。


「で、こっちの男の子はどなた?」


俺は意を決してイチかバチか言ってみた。


「コイツが、菅原颯」


しばらくしても二人に反応はない。

どうやらなんとか気付かれなかったらしい。


いつもQとしか呼んでいないから、苗字くらいだと簡単に出て来ないらしい。

俺の考えは見事的中した。

愛海の前では菅原と呼んでいたから、颯が血縁者だと察してくれただろう。


「それでこっちが飯澤愛海。俺のいとこで新学期に一年に転校してくる」

「これからよろしくお願いします」


ニコッと笑った愛海。