俺は立ち止まってその光景を見ていることしかできなかった。
驚いて動けなかったこともあるが、菅原より先に教室へ向かうことも出来ないと思ったからだ。
「アナタたちはゴミを拾う立場になって考えなさい。ということで、校内のゴミ拾いを任せるわ」
「……す、すみませんでした……」
「袋はここにあるから、コレに入れてゴミ回収の場所に持って行くこと。担当の先生に言っておくから、放課後回収したゴミを持って行ったら先生に名前を言って」
「は、はいっ!!」
「それじゃ、行きなさい」
それはまさに女王様だった...。
というかいつの間にゴミ袋を用意していたんだ?
まさかゴミ袋常備しているのだろうか……。
「なにをしてるのウサギさん?早く来なさい」
「あ、はい」
呆然と立ち尽くしてしまっていた俺は涼歌様の元へ行き、校内に入って行った。
俺は再びこの菅原涼歌という女に対して実感した。
……ギャップ激しい……。