ぐらっ……。 いきなり目の前がぐらついて、よろめいてしまった。 壁に手をついてなんとか持ちこたえる。 え?なに?今の。 いわゆる"めまい"? 「要くんっ!?」 「どうしたの?」 「え?あぁ……めまい……かな?」 菅原が素早く手のひらを俺の額に当てた。 「顔も赤いし、熱っぽいわね」 「……風邪かなぁ……?」 「とにかく、家へ急ぎましょう」 女二人に支えられて帰宅する俺であった。 情けない。