その後、夏井とも別れて帰った。
学校ではまたいつも通りにふるまうと約束して。
正直、今日は驚いてばかりだった。
梅亜のせいで転校までしたのに、まさか俺自身が認められるなんて……。
じわじわと心にある硬い壁が崩れていく感じがした。
なにが崩れていってるんだ?
……それはきっと梅亜を憎む俺。
――開放感
そんなに気にしていないつもりでいたけど、実はすごく気にしていたんじゃないか?
俺は俺自身を見てくれる人を探していたんだ。
そして見つけたんだ。
俺が信じられる人。
凛々しく堂々としている女王様、その一方で優しく笑う素顔の君。