そのQの今の相手は、俺なんだ――…。



「今の状況、分かる?周りを見てみなさい」

「涼歌様……」



周りを見渡す。

みんな驚いて、少し怯えた表情の奴もいる。



でも一人だけ、悔しそうな顔をしている。



――阿部麻里亜



まさか……阿部麻里亜が菅原に……?



「阿部麻里亜……?」

「……私たちには、どうにもできない立場だから……」



ポツリとそうこぼした彼女は、悲しそうな、悔しそうな、そんな顔で俺に話した。

どうにもできない?