この胸いっぱいの愛を。




「─────なんだけど、


 ……モモ、聞いてる?」


「えっ、何!?」




いきなり話を振られて、私は箸を床に落としてしまった。


そんな私を、不思議そうに見つめる二人。


「モモ、あんた何かあったの?」

「えぇ!何にもないよ?」

「でも…今日のあんた、なんか変だよ。
 何してても上の空って感じだし」

「…………………」


的を射た意見に、私は何も言い返せない。


「授業中も、先生に注意されてたしな」

健吾はそう言いながら、購買で一番人気のクリームパンを頬張った。


「ホントに、何でもないって」

私は無理矢理笑顔を作って、落とした箸を拾おうと屈んだ。


「なら、良いけ「あ!!!」

アユの言葉を、健吾が遮る。


「あんた、声デカ過ぎ!」

アユの注意を無視して、健吾は続けた。




「そーいえばお前、今日は珍しく部長と別々に来てたよな」




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