〜桃香side〜


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「じゃあね、モモ!!」

「うん、また明日♪」


放課後、私は友達と別れて、小走りである場所に向かった。

窓から入ってくる風が心地よくて、
思わず頬を緩めてしまう。


友達を見付ける度に笑顔で手を振って、辿り着いたのは、とある部室。






「こんにちはーっ!!


 ………って、ありゃ?」


いつも誰かしらいるはずの部室。

なのに今日はまだ誰も来ていないらしく、鍵が閉まっていてドアが開かない。


「鍵取ってこなきゃ!!」


めんどくさいと思いつつ、
私はさっき来た道を走った。


鍵の管理ができるのは、マネージャーの私と三年生の先輩たちだけ。

他の部員を外で待たせないためにも、早く鍵を開けなきゃ!!


私は職員室の壁に掛かっている
鍵をひっ掴んで、急いで部室に戻った。




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