今思えば、海星中学に入学して本当に良かった。
そのおかげで、同じ目標を持つ仲間がたくさんできたから。
もしあのまま受験をせずに公立の中学に行っていたら、俺はどうなっていたんだろう。
もしかしたら、俺の時間は小学生の時のまま、止まっていたかもしれない。
もしあの時─────
部長と出会ってなかったら。
……今までの出来事が、フラッシュバックのように蘇る。
小さい時からどこか冷めていた俺は、運命なんてもの信じていなかった。
そんな俺でも………
部長と出会って自分が変われたことは、きっと運命だって、そう思える。
そう、それは、あの晴れた日の朝。
全ては、そこから始まったんだ。
.

