「───だ、神田!!」

「はははは、はぃい!!!!」


ガタンッという大きな音と共に、私は勢い良く立ち上がった。

その拍子に座っていた椅子が倒れ、後ろの人の机に直撃する。

椅子の脚と机の脚がぶつかって、鈍い金属音が教室に響いた。




私、もしかしなくとも………


寝てた!?


えっと………

今、何の授業だっけ?


「ったく、爆睡しすぎだぞ?」

「すいません………」


先生はポン、と自分の教科書で私の頭を叩くと、教室の前の方に去っていった。


う〜〜〜〜、皆笑ってるよぉ!

かなり恥ずかしいかも……


私がノートで顔を隠して机に突っ伏すと、再び頭に何かが乗っかった。

………しつこいなぁ、もう!


「寝てませんってば!!」

イライラが最高潮に達し、思わず叫ぶ。




─────静まり返る教室。

呆れ顔で私を見つめる先生。


ハッとして隣を見ると、健吾がニヤニヤして私を見ていた。

目が合うと、口パクで「バーカ」と言ってきた。


…………………最悪。

今日の健吾の練習メニュー、走り込みだけにしてやる!!




そう決意した瞬間、教室にチャイムが鳴り響いた。









……………あれ?

結局、何の授業だったっけ?




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