『信じていいのかな? 信じようかな?』


日に日に彼女の言動がそう物語ってるのがわかった。

わかるのは当たり前だ。

僕がそうやって恐る恐る人に近づく人間だからだ。

そして、僕は彼女に手を差し伸べておいて、彼女が恐る恐る掴もうとした瞬間にその手を引っ込めてしまった。

僕は僕の小さなプライドを守るために彼女を裏切ったのだ。

僕は彼女を好きになりかけていた。