「――分かったよ」 「ほんとう?」 ホッとしたような、彼女の声。 もう彼女の気持ちは、俺にはないんだ。 「まぁ、その新しい男と頑張れよ?」 「うん、ありがとう」 「……て言うかさ、おまえ、すっげー早起きだな」 「え? うん。彼と夜更かししちゃったから」 おいおいおいおいっっ! それを言うかっ! 傷ついている俺にむかって!