俺の言葉にカチンときたのか、姉貴はあからさまに頬を膨らませてみせた。 「…何よ、可愛くない」 「可愛くなくて結構」 むしろ、そんな感情いらない。 可愛いだの、 自慢だの、 お前がそんな風に俺を弟扱いする度に、胸が痛くて、苦しくて仕方なくなるんだよ。 だから俺は、必要以上に近づかない。 自分が傷つきたくないが為に。 そして、二度と同じ過ちを犯さない為に。