そのまま梓とは何の連絡もとらないまま、月日だけが過ぎて行った。


梓の両親が離婚したことを知ったのは、それからしばらくたった日のことだった。

どうやら梓は、母親について大阪へ引っ越したらしい。


不謹慎にも、その情報を聞いて安堵する自分がいた。


最後のメールの意味だけが気にかかっていたけど、時が経つごとにその記憶さえも遠退いていった。




それがまさかこの先、取り返しのつかない事態に発展するなんて予想もせずに。