結局、最後まで梓に納得してもらうことは出来なかった。 …やっぱり、言わなければ良かったのか。 後悔の念が俺を襲う。 ──しかし。 その数日後。 何の前触れもなく、梓は俺の前から忽然と姿を消した。 “許さないから──” 一通のメールだけを残して。