「…すごーい。おっぱい大きい!ボンボンだよ!」


ヤダヤダと騒ぎつつも、興味があるのか姉貴はなかなか本を離さない。


「大人になったら私も巨乳になれるかな?」

「さ、さぁ」



……突然何を言い出すんだ、と思った。


それでも、その言葉で姉貴を意識してしまったのは事実で。




思えば、この日。


俺は初めて欲情した気がする。




ハダカの姉貴を想像したら、自然と身体が疼いた。

その時はただの生理現象だと思ってた。


だから、気づかなかった。




それが“異常”であること。



そして、抱いてはならない感情であることを──────。