ワゴンの上には、作りたての朝食らしきものがのっている。 「綾香お嬢様、おはようございます。 朝食をお持ち致しました」 え? 私、部屋に持ってきてと頼んだ覚えはないんだけど… 「今日からお食事は、お嬢様のお部屋まで私がお持ち致します」 私の心を見透かしたかのように、見知った笑みで、朔夜さんは言った。