いつものように教室に入る。 「おはよ~綾香」 クラスメートに、次々に声を掛けられる。 「おはよう」 笑顔で挨拶をかわす。 親友の奈津紀が、ニヤニヤと私の顔を覗き込む。 「どうだった?し・つ・じ!」 あ…!今日、御披露目する約束してたんだっ!! 「ごめんなさい、実は…御披露目の了承を貰ってなくて」 「そうなの?じゃ、いいって言ってくれたら教えてね」 奈津紀は、それ以上詮索せずに、頷いてくれた。 良かった。 今日帰ったら、朔夜さんに訊いてみなきゃ。