馬鹿はそっち!



私は朔夜をちょっと睨みながら言った。



「なんでダメなのよ?」



朔夜は、ふてぶてしい目で微笑む。



「他の男に触らせるのを、俺が許すと思うか?」



そう言って、私の髪に手を伸ばした。



顔を近づけ、一房の髪に口づけをする。



「綾香は俺の。

……誰にも触らせない」



私は朔夜の瞳に吸い込まれ、あえいだ。