コンコン ノックの音がした。 朔夜だ! 私は涙を拭い、何度か深呼吸をしてから返事をした。 「失礼致します。綾香お嬢様」 そう言ってドアを開けたのは、朔夜じゃなかった。 「橘は、今夜の嵐で帰ってこれないそうで……明日には帰れると。 お食事は、こちらにお持ちしますか?」 今日は帰ってこないんだ……