部屋に入ると、私は勉強机に突っ伏した。 目を開けても閉じても思い出すのは、執事の橘さんの優しい笑顔。 期待以上の容姿レベルに、私はドキドキしていた。 てっきり、お父様の執事みたいな人が、当たり前だと思ってたから。 「あんな若い人もいるんだ…」 その夜、明日から私専用の執事がいる生活が始まると思うと、ドキドキしてなかなか寝付けなかった。