そんなことない、と 栞は否定してくれたが、 自分でも、最近地に足がついてないと 感じることが多かった。 ふわふわしてて、 落ち着かない感じ。 はしゃぎすぎて、 ともすれば一人歩きしてしまいそうな、 自分のココロを、 なんとか理性で地に縫い付ける。 毎日が、 そんな感じだった。 だから、 自分が目をつけられたのが、 なんとなく理解できた。