水を吹き出しそうになった。
「……は?」
「だから利央に利央以上に好きになるって…」
「なに、利央のこと好きなのかよ」
不思議そうな顔をする馬鹿。
そんな馬鹿に、なんで、こんなに乱されなきゃいけねぇんだよ、この俺が。
「そうゆうことじゃなくて、あたしと利央が付き合ったら…ってことだよ」
なにか、嫌なものが体中をかけめぐる。
琉飛の馬鹿とメールしてる時のあの笑顔。
晴翔の馬鹿のことになると必死そうになる様子。
馬鹿から香る利央の香水。
そして、馬鹿の口から発されるあいつらの名前。
すべてが苛つく。
馬鹿は、何も喋らなくなった俺を心配したのか覗き込んできた。
「白羽壱流?」
真っ黒の大きな瞳が小さく揺れる。
今は、その瞳に映るのは俺一人。
だけど、あいつらは俺よりも先にこいつの瞳に映った。
お前は、今まで何人の奴を瞳に映した?
今まで、何人の奴の瞳に映ってきたんだよ?
「大丈夫?」
小さな唇が言葉を紡いだ瞬間、変な衝動にかられた。
だん、っと目の前のこいつを壁に押しつけた。
「ちょっ!痛いっ!白羽…」
「黙ってろ」
その時だった。

