苺の甘味とブルーベリーの酸味がちょうどよく、口のなかで混ざる。
「おいしーっ!!」
きゃーきゃー騒ぐあたしを晴翔くんはじっ、と見ていた。
はっ、と気付き大人しくソファに正座する。
「ごめんなさい…うるさくて…」
「………」
「晴翔くん?」
話し掛けてみても応答なし。顔の前で手を振ってみても応答なし。
…そんなにうざかった!?
「晴翔くん!?ごめんねっ」
「……っえ?」
「へ?」
「や、悪ぃ、え?うん」
混乱してるのか表情がくるくる変わってる。
それを見て、笑いを止められなくなった。
肩を震わせて笑うあたしを見て、晴翔くんが首を傾げる。
「どうしたんだよ?」
「だって…っ、晴翔くん……っ。…っあははは!!」
ごめんなさい、抑えられない。
「な…なんだよっ?」
「ごめ…っ、晴翔くんの顔…くるくる…っおかし…」
涙まででてきて、目をこする。晴翔くんは怒っちゃったのか真っ赤っかだった。
笑いすぎたことに気付いて、急いで謝った。
「ご…ごめんなさ…っ」
「…やべぇ」
「?晴翔くん?…ってあー!!30分も寄り道しちゃった!!松井さんに怒られるーっ」
壁にかけてある時計でさっき松井さんと別れてから半刻も過ぎていることがわかった。
「あ、俺も。やべ…っ休み時間終わり」
「本当ですか!?じゃぁ、ケーキご馳走様でした!慌ただしくてすみませんでした…」
台本を掴み、立ち上がってドアノブに手をかけた時。
「……なぁっ」

