「それから始まったんだよな、この暗い雰囲気」
俺が携帯を睨むと利央がくすくす笑った。
琉飛もまたか、という顔をして携帯を開く。
だけどすぐにさっきには見せなかった表情になった。
「わ…らってる?」
「誰からだったんだよ」
最後には吹き出していた。
「誰だったんだよー」
晴翔も聞くと、やっと琉飛がこっちを向いた。
「みかん」
ぴくりと体が反応する。
利央と晴翔はわかってないようで首を傾げる。
「みかん?だれー?」
「みかんってみかんだよな?」
「意味わかんないよ、晴」
俺はぼそっと呟いた。
「"高崎光"だろ」
そう言った瞬間、利央も晴翔もびっくりしたように琉飛を見つめた。
「え、やっぱ聞ーてきたの?連絡先っ!」
「ううん。聞かれてないよ」
「じゃぁなんで…っ!」
「俺からきーたの」
そう言って琉飛はまた画面へ視線をもどす。
「なっ、ちょっ、えっ!?どうゆう事だよ?壱流」
「そのまんま。琉があいつに連絡先聞いた。それだけ」
なぜか胸がざわめく。
「琉から…連絡先聞いたとか、今までなかったじゃん」
利央もとさっ、とソファに座り込む。
「みかん、面白いよ」
「……」
黙って琉飛を見上げる。
「なんか俺たちに従わない気がするんだ」
「それって…どうゆう意味?」
利央も真剣に琉飛を見つめる。
「簡単には落ちなさそうって事」

