「どしたの、壱…」
「足。見せてみ」
「え?」
「お前があほなせいで怪我した足を見せてみろって言ってんだよ」
「すすすすすみませ…っ」
左足の膝を急いで壱流に見せる。
「擦っただけだから、平気だよ?」
「ひねったりとかは?してねーの?」
「あ、えと」
壱流はもう一度ため息をつき、あたしの膝の裏と肩甲骨のあたりに手を回した。
身体が急にふわりと宙に浮く。
「うきゃあ!?いいいいい壱流!?」
「うるせ、黙っとけ。一応冷やすぞ」
これは所謂お姫様抱っこというやつでは。
「壱流!!重いから!!おろしていいよ?」
「想像してたよりは重くねえよ」
どうして、素直に重くないよ、と言えないんですか。こいつは。

