当たり前に、観客たちはざわめきはじめ、俺は戻って来た琉たちを見遣った。
「…琉、何する気だ」
「安心して、…壱流。…“美音”が助けてくれる」
そして会場に流れ始めた音楽に、その空間にいた観客もスタッフも…俺も息をのんだ。
「…この曲…、なん…」
「光ちゃんがいつでも練習できるように、音源持ってくれていたおかげだね」
流れ出るメロディー。
紡ぎ出す荒削りな、でも透き通るような歌声。
「…俺らの、お姫様は…案外、たくましい…かもね」
「そうだねっ!!もー、晴!!口、あいてるよー?」
「うううううっせ!!…にしても、ほんと、光、すごくね…?」
俺らのドラマの、あの歌手が不明で公開されてる挿入歌。

