そう、響くはずの…ない声の筈だ。
皆の視線の先には、息を切らせ、仁王立ちのアホの姿。
「な…んで」
「…っ、言いたいことはたくさん!!殴りたい回数もたくさん!!だけど、今だけは、我慢してあげる!!足だして!!」
「は、おま、なに…言って」
「良いから出す!!」
いつもと抜けた雰囲気はどこに行ったのか、鬼気迫る光にたじろいで痛めた足首を出す。それを見た途端に眉をきゅう、と寄せ瞳を伏せた。
「琉、時間どれくらいもたせられる?」
「お前、何言って…っ‼」
「…こうゆう時にトークなんていれたことないから、…分からないけど、怪しまれない時間は…10分くらいだと思う」
俺の話など聞かずに琉と光の話は進んでいった。

